ささやかな祈り(Every Little Thing)

そう言えば、有馬記念の格言にこんなのが。

有馬記念は好きな馬から買え」と。

それで考えると、真っ先に買う馬はディープインパクトしかいないではないか。と言うことで、ディープの応援馬券を買う。あとは、昨日の3連複に加え、せめてもの保険と言うことで、ワイドでディープ、ドリパス、ポップロックの3頭をボックスで買う。これが今回買った馬券です。でもって、思い出したかのように勝手な私小説を再開。


『日曜の午後、君の名を叫ぶ〜最終章〜』
昨晩から降り続いた雪がすごかったものの、札幌競馬場へと出向く。
レース10分前にようやく馬券を購入。それを握り締め、いざ外へ……出られない。昨日の豪雪で、落雪の危険があるため、出ちゃダメだとか。仕方なく中で観戦することにする。
ディープの勝利を信じつつ、祈るような気持ちでレースを見つめる。アドマイヤメインが独走しているときに一瞬だけイングランディーレの悪夢が頭をよぎった。だが、今の自分にできることはディープの勝利を祈ることのみだ。勝利祈願というささやかな祈りを。
3コーナーを過ぎたあたりから、ゆっくりと動き出すのが見えた。
「ディープ!」
思わず、彼の名を叫ぶ。
あとはそのままいつもと同じ感じで飛び、直線であっという間に他馬をゴボウ抜き。視線はその姿を焼き付け、喉は何度も彼の名を呼び続ける。
最後のレースを先頭で駆け抜けた瞬間、人目も憚らずに彼を称える拍手を繰り返した。だが、歴史的、かつ衝撃的なゴールシーンを目の当たりにした人々の多くは同じようなを取っていた。どうやら、ディープファンがかなり多かったようだ。
両手と喉に軽い痛みを覚えた頃、ようやく我に返る。勝った瞬間を見届けた喜びがまだ醒めない。一つ大きなため息をついて、両手を合わせて彼に告げる。「ありがとう」と。

……と言うことで、久しぶりに気持ちが晴々としました。ただ、3着がドリームパスポートだったら、3連複も的中なんだよな。それを思うと、ちょっと残念だ。せめてもののワイドで的中しているのが救いか。何だかんだ言って、ポップロックを見抜いたのだから、アンテナはちゃんとキャッチしていたな。ただ、これで有馬は4年連続的中&トリガミでした。まぁ、今年はディープの分で気持ちは絆されているから、そんなに落ち込みはないです。それに、勘もちょっと戻ってきたような。ただ、あくまでもワイド芸人の域からは脱出できないみたいだけど。